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11月霜月のくらしの彩

霜月の風物詩



落ち葉焚きと焼き芋
かきねのかきねのまがりかど たきびだたきびだ おちばたき 「あたろうか」「あたろうよ」 きたかぜぴいぷう ふいている(童謡「たきび」)

木枯らしが吹くと木々から朽葉が沢山落ちるので、昔は落ち葉を集め、公園や学校などで、燃やしたものでした。
今は公園での焚火は禁止され、落ち葉焚きもほとんど見なくなりましたが、 私の子供の頃までは、折々に近所の人たちが集まって、焚火をしていました。
風のない青空の下、近所の人のたわいないおしゃべりを聞きながら、炎を見ながら手を温めたのは、懐かしい思い出です。
そして、焚火をすると、大抵焼き芋をしてもらえるので、子どもたちは焚火の間も神妙に待ったものでした。
濡らした新聞紙にサツマイモを一本一本包み、その上からアルミホイルでしっかりくるんで、落ち葉を重ねた間に入れておくと、焼き芋が出来ました。
落ち葉焚きで出来る焼き芋は、レンジでチンや茹でたりとは違う、実に香ばしい、そしてホクホクの焼き芋でした。
今は町中では禁止がほとんどの落ち葉焚きですが、落ち葉を始末出来、大人も子供も一緒に体験できる冬の風物詩です。
大人が必ず責任を持ち、水を準備し、風や天気に注意しなければいけませんが、子どもたちに体験させてあげたい冬の行事です。



霜月の和歌



「千早ぶる神代もきかず龍田川からくれなゐに水くくるとは」 『古今集』在原業平朝臣

不思議なことが当たり前のように起こっていたであろう、いにしえの神々の御代でさえ、こんな不思議なことがあっただろうか?
奈良の竜田川の川面一面が、散り落ちた紅葉で、水を絞り染めにしたように真っ赤に染まっているではないか。
これほど紅葉の彩りが目に鮮やかに思い描かれる和歌は、他にはないのではないでしょうか?
山野のみならず、紅葉が落ち葉となって流れ川まで染め上げて紅に染まる、この光景は、平安時代を代表する美男といわれる在原業平が、竜田川に紅葉が流れている屏風絵を見て詠んだと言われています。
美しい表現だけでなく、擬人化や見立て、倒置法など、見事な技法を使いこなす業平は、プレイボーイとしても後世に名を残しています。
華麗なテクニックや軽妙な会話で、さぞかし周りの女性たちを夢中にさせていたのでしょう。
秋の紅葉を詠んだ和歌から、華やかな宮廷絵巻が浮かんでくるようです。
これから寒く沈んでいく季節だからこそ、家の中には明るく暖かい彩りのものを置きたいですね。



霜月の色



「からくれない」

業平の和歌にある、竜田川を紅葉が真っ赤に絞り染めにした色は、「からくれない」と表現されています。
紅花の濃染で生まれる艶麗な紅赤色で、漢字では、「韓紅花」と書きます。
この「韓(から)」は、「唐」からの由来ではなく、「赤(あから)」の略だそうです。
紅花は古くは和名で、呉の国の藍という意味から、「くれない」と呼ばれました。
奈良時代には、このような濃い紅花染のことは、「紅(くれない)の八塩(やしお)」と呼びました。
「八塩」とは、読んで字のごとく、八回染め重ねること。
紅花の濃染は、高価な紅花が沢山必要で、手間もかかり、大層高価なもので、禁制となりました。
それでも、美しいものを求める心は今も昔も変わらぬもので、この濃染「からくれない」は、貴族の間で愛用されたそうです。



霜月の文様



「吹き寄せ文様」

落ちてしまった葉や実が、風に吹き流され、散り散りになったり、一か所に吹き集められたりする光景を模した文様。
紅葉、銀杏、松葉、蔦などの落葉や落果をはじめ、本来はその季節にはないはずの桜や梅、菊なども加わることもあります。
本来は枯れ葉が木枯らしに吹かれて吹き寄せられる、寂しい光景です。
しかし、道に落ちた朽葉にさえ、日本人は趣を感じ愛で、文様として生かしました。
江戸時代には、「吹き寄せ」を「富貴寄せ」と語呂合わせして、おめでたい文様に転じます。
まさに日本人の繊細な感性とウィットにとんだ遊び心が生んだ文様と言えます。



霜月の風呂敷

竜田川文様



流水に紅葉が流れる文様は、業平の和歌から「竜田川」と名付けられました。


からくれない



拙ふろしきぶる風呂敷の韓紅×紫鳶



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つつみ純子
お茶の水女子大学卒/風呂敷文化研究家/和文化コンシェルジュ/エコ・クッキング・ナビゲーター/福祉住環境コーディネーター2級/NPO法人徳育と人間力育成研究所アドバイザー
「日本の伝統文化を身近に再発見する」をキーワードに、風呂敷を通して、日本人の知恵や文化をお伝えしています。
又、日本古来の「年中行事」や「四季のしつらい」、「伝統食育」など、日本の生活文化を伝える講演やワークショップも展開しております。
2011年には国際交流基金からポーランド・グルジア等に派遣され、文化交流事業の風呂敷講師として、大学・政府関係機関などで風呂敷講座を行いました。
国内のみならず海外の方々へも、風呂敷を通して日本文化と日本の心をお伝えして参りたいと思い、 オリジナル風呂敷「ふろしきぶる風呂敷」と「つつみフロシキブック」を製作しました。
2020年東京オリンピックでは「大江戸オリンピックは風呂敷でおもてなし」を提唱しています。
また研究し纏めてきた「ふろしき学」が、2015年より都立で単位認定のある授業に採用され、実施しております。
学校教育の中でも、ふろしき文化をこどもたちに伝えていきたいと思っています。
「ふろしきぶる風呂敷」を活用した風呂敷文化の普及及び販売が、東京都中小企業振興公社の支援を受けることになりました。


□URL http://www.furoshikible.com/
□blog http://ameblo.jp/11264ki/
□Facebook https://www.facebook.com/junko.tsutsumi.332


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