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風呂敷で楽しむ和のくらし 第103話
源氏物語の頃の衣食住―4

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源氏物語の頃の衣食住―3

風呂敷で楽しむ和のくらし 第101話
源氏物語の頃の衣食住―2

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源氏物語の頃の衣食住―1

風呂敷で楽しむ和のくらし 第99話
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風呂敷で楽しむ和のくらし 第94話
日本の衣食住 文月

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にほんのくらし 文月

文月の兆し 「暑中見舞い」

手軽にメッセージを送ることが出来るメールが生まれる以前は、連絡する手段は手紙か電話でした。
遠方だと電話代がかさむので、手紙やハガキをよく書いたものでした。
お正月の年賀状に次いで、まとめて沢山やりとりがあったのは「暑中見舞い」でした。
年賀状と同様、普段なかなか会えない方やお世話になった方、遠方の知人友人などとやり取りが出来、暑い夏に互いの健康を気遣うことや、近況を知ることが出来るよい機会でした。
この風習の元が生まれたのは江戸時代頃と言われています。
お盆に里帰りする際にご先祖様へ供養のお供えを持ち帰ることが、親やお世話になった方々への贈答の習慣に変わって行き、持参出来ない遠方のお宅へは飛脚便で贈り物を贈るようになりました。
その後、次第に贈答の習慣は簡素化され、品物は挨拶状に変わって行き、「暑中見舞い」という形になりました。
「暑中見舞い」を贈る時期は、七月中旬から立秋まで、立秋以降は「残暑見舞い」とされています。
「暑中見舞い」は猛暑に体を壊されませんように、「残暑見舞い」は夏の疲れが出ませんように、どちらも先様の暑い季節の健康と無事を気遣う便りでした。
近年、手軽なメールという機能が出来たため、新年のご挨拶の年賀状も辞める方が増えてきました。
ましてや暑中見舞いのやりとりは、もっと少なくなってきたようです。
しかし、暑い盛りに頂く「暑中見舞い」には、目から涼やかにと金魚や西瓜の挿絵があったり、こちらへの気遣いの言葉が記されりと、夏の疲れが癒される爽やかさと思いやりを頂けます。
まだまだコロナでリアルに会えない日々、皆様も今年は親戚の方や知人友人の方に「暑中見舞い」を書いて、夏の優しい癒しを届けませんか?

文月の行事 「半夏生(はんげしょう)」

雑節は中国で生れた二十四節気や七十二候と違い、主として農作業に合わせた季節の目安として日本で生まれたものです。
「半夏生」はこの雑節の一つで、夏至から数えて11日目、太陽暦では7月2日頃です。
この「半夏生」の名前の由来には二つあります。
烏柄杓(からすびしゃく)というサトイモ科の薬草は「半夏」ともいい、この薬草が生える時期を「半夏生」と呼ぶようになったという説。
もう一つは片白草(かたしろぐさ)とも呼ばれるドクダミ科の半夏生(半化粧)(はんげしょう)の葉が、その名の通り半分白くなり、まさに半分化粧をしているように見える頃だからという説。
どちらにしてもこの時期はちょうど農作業が一段落する時で、半夏半毛、半夏半作(ハンゲハンゲ)とも呼ばれました。
とりあえず農作業が一段落つくこの頃に、数日間は体を休め、餅をついたり、団子や饅頭、寿司などを作って食べ、それまでの労働を労いました。
関西では稲が根付くように、稲穂が多く分かれて成長するようにと願い、タコを食べました。
讃岐地方ではうどんを、福井ではサバを、奈良は半夏生餅を、関東はそばを等、まさに地産地消でその土地土地で手にいる旬のものを食しました。
半夏生の時期は、ちょうど一年の半分が過ぎたところで、梅雨が終わり暑い夏が始まる季節の変わり目でもあります。
農作業は大変な重労働なので、半夏生の数日間で休息をとって身体を休め、栄養をしっかり補充して、体力気力を戻すことにより、暑い夏の農作業への準備としたのでしょう。
現在の私たちの生活は農作業のような重労働をするわけではありませんが、一年の半分の疲れが溜まっている時期です。
半夏生は先人の知恵にならい、私たちも一息ついて心身を休めてみてはいかがでしょう。

文月の和菓子 「半夏生餅」

前述の通り、七月最初の頃の半夏生という雑節は、農作業が一段落する時期で、数日は身体を休め餅などを作って食べて、心身ともに英気を養いました。
半夏生で頂く食べ物は餅や団子、まんじゅう、寿司、うどん、そば、変わったところではタコもあります。
それぞれ各地でよく取れるものを使って作られるものが多いですが、奈良では「半夏生餅」という餅を作って食べていました。
「半夏生餅」は餅ですが、つぶし小と餅米を混ぜてついた餅のことで、別名「小麦餅」ともいいます。
奈良盆地では、「半夏生」の頃にちょうど小麦の収穫が終わり、田植えも一段落します。
田植えが終わり、田の神様に感謝し、お帰りになるのを見送る行事の早苗饗(さなぶり)の際に作り頂くとから、「さなぶり餅」とも言われます。
小麦の産地でちょうど収穫する時期の半夏生に作る奈良の「半夏生餅」は、まさにタイムリーな奈良の地産地消の和菓子です。

文月の風呂敷の俳句

風呂敷の瓜に手を触れては老婆   山口誓子

夏の季語として使われる「瓜」ですが、この風呂敷包みに包まれているのは、どんな瓜でしょう?
「瓜」はウリ科の野菜の総称なので、メロンも甜瓜(まくわうり)も西瓜(すいか)も胡瓜(きゅうり)も苦瓜(にがうり)も含まれます。
どの種類であろうと、ウリ科の野菜には水分がたっぷりで、汗を沢山かく夏場にはぴったりの食材でした。
この瓜は皮がつやつやと滑らかなまくわ瓜だったのでしょうか。
歳を重ねることで人は水分が少なくなっていきますが、艶やかでつるりとした瓜に手を触れることで、老婆は自分の肌の潤いが戻るような気がしたのかもしれません。

文月のふろしきYoutube

ボトルの包みの中でも、ペットボトル包みは持ち運びが出来る上に、飲み口の部分が風呂敷で覆われていないので、包んだまま飲むことが出来る便利な包みです。
50cm四方の小ふろしきで500mlのペットボトルがちょうどよいサイズです。

1分で出来る風呂敷包み 「ふ、ふ、ふ、ふ、ふろしき~ペットボトル包み~」

ふ、ふ、ふ、ふ、ふろしき!
つつんで、むすんで、おでかけ!(フー!)
ペットボトルを 包んで
ねじねじ 巻いて 真結び
持ち手が出来て おしゃれで
簡単 便利に 出来上がり
ふ、ふ、ふ、ふ、ふろしき!
つつんで むすんで おでかけ!
なんでもできる おどろき!
フロシキブルに ふろしき!(フー!)


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つつみ純子
お茶の水女子大学卒/風呂敷文化研究家/和文化コンシェルジュ/エコ・クッキング・ナビゲーター/福祉住環境コーディネーター2級/NPO法人徳育と人間力育成研究所アドバイザー
「日本の伝統文化を身近に再発見する」をキーワードに、風呂敷を通して、日本人の知恵や文化をお伝えしています。
又、日本古来の「年中行事」や「四季のしつらい」、「伝統食育」など、日本の生活文化を伝える講演やワークショップも展開しております。
2011年には国際交流基金からポーランド・グルジア等に派遣され、文化交流事業の風呂敷講師として、大学・政府関係機関などで風呂敷講座を行いました。
国内のみならず海外の方々へも、風呂敷を通して日本文化と日本の心をお伝えして参りたいと思い、 オリジナル風呂敷「ふろしきぶる風呂敷」と「つつみフロシキブック」を製作しました。
2020年東京オリンピックでは「大江戸オリンピックは風呂敷でおもてなし」を提唱しています。
また研究し纏めてきた「ふろしき学」が、2015年より都立で単位認定のある授業に採用され、実施しております。
学校教育の中でも、ふろしき文化をこどもたちに伝えていきたいと思っています。
「ふろしきぶる風呂敷」を活用した風呂敷文化の普及及び販売が、東京都中小企業振興公社の支援を受けることになりました。


□URL http://www.furoshikible.com/
□blog http://ameblo.jp/11264ki/
□Facebook https://www.facebook.com/junko.tsutsumi.332


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