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十月 神無月のくらしの彩 神無月の風物詩 「虫の音」 鳴く虫、虫鳴く、虫の声、虫の音(むしのね)、虫集く(むしすだく)、虫時雨(むししぐれ)、虫聞き、昼の虫、虫の闇、虫の秋。 虫を使った季語で、主に秋を表すものです。 夏に盛んに鳴く蝉は別として、虫が鳴くといえば、秋でしょう。 そして、その虫の声が聞こえると、日本人は秋の訪れを感じるものです。 しかし、世界のほとんどの人々は、虫が鳴く音に風情や情緒を感じることはありません。 かえって、騒音と感じたり、虫が鳴く音が、虫が出す音と認識できないこともあるようなのです。 日本人は、虫の出す音を虫が鳴く、と受け取り、「虫の音(ね)」と名付けました。 静かな秋の夜の野から聞こえてくる虫の泣き声は、涼やかな「音色」として、虫の声の掛け合いは、虫の奏でる「音楽」としてとらえました。 虫の鳴き声を「虫の音」として愛で、しみじみと秋の気配を感じる日本人の感性は、世界では特別なものなのかもしれません。 私たち日本人が当たり前のように感じる心は、日本の豊かな自然と四季のうつろいからの贈り物です。 秋の訪れを「虫の音」で感じられる自然の山野を改めて大切にせねば、と思います。 そして、常にイヤホンをしている若者にも、秋の夜長は、しばしイヤホンをはずして、「虫の音」に耳を傾けて、と伝えたいものです。 神無月の和歌 「心なき身にもあはれは知られけり 鴫立つ沢の秋の夕暮れ」 西行 「新古今和歌集集」 新古今和歌集に収められた「秋の夕暮れ」が結びとなる三首の名歌の一つです。 出家して、世間並の感覚を捨てたはずの西行でも、感嘆せずにはいられないほどの風情を感じて詠んだといわれる歌です。 日本の四季はどの季節も美しいですが、静かに暮れていく秋の沢の情景は、人の心を切なくも激しく揺さぶります。 清少納言も枕草子で「秋は夕暮れ」と書いたように、秋の「あはれ」は「夕暮れ」にあり、です。 神無月の色 「栗皮茶」 日本の大地には地域により様々な土があり、沢山の草木があるので、沢山の茶系の色が見られます。 「栗皮茶(くりかわちゃ)」とは、栗の実の皮の色のような暗く黒みがかった赤褐色です。 別名は「栗皮色」とも「栗色」とも呼ばれます。 名前の通り、栗の皮の色に似ていることから、この名前になりました。 その染色法は色々あり、時代によっても変わっていきますが、栗の樹皮と石灰や灰汁をを使って染めたようです。 江戸時代、何度もの奢侈禁止令が出て、色の制約も激しくなり、最終的に庶民が使えるのは、藍色と鼠色と茶色でした。 そのため、茶色も「四十八茶百鼠」と呼ばれるように、沢山のバリエーションが生まれました。 江戸では女帯の染色として、「栗皮茶」は流行したそうです。 栗の名がついた色名としては、「落栗色」「栗梅」「栗煤竹」などというものもあります。 神無月の文様「秋草文様」 「秋の七草」の萩、女郎花、撫子、尾花(薄)、葛、藤袴、桔梗をはじめ、竜胆や菊、など、秋の野に咲き乱れる草花の様子を文様にしたもの。 「春の七草」は、中国から伝わった、病を予防する薬草としての草花ですが、「秋の七草」は日本で生まれたものです。 薬や食べるためでなく、花の色や香り、その佇まいを愛でて作られました。 その「秋の七草」をはじめ、秋の野を彩る可憐な花々が織りなす情景を文様にしたのが、「秋草文様」です。 もっとも古い文様の一つで、当初は唐の模倣から始まりました。 平安時代になると国風文化の影響もあり、和風の趣に変化し、それが今の文様に引き継がれてきています。 日本らしい誌的な情緒あふれる「秋草文様」は、友禅染はじめ、蒔絵や陶磁器などにも使われてきた、日本の秋を代表する文様です。 秋草文様の風呂敷 桔梗や菊、葛など、秋の草花が咲き乱れる けれど、華やかな春に比べ、上品で落ち着きある風呂敷です。 拙ふろしきぶる風呂敷Lサイズ栗皮茶 <<次回のはなし 前回のはなし>>
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