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四月 卯月のくらしの彩 卯月の風物詩 桜の季節と「新年度」 一年の始まりは一月一日ですが、学校や会社など私たちの生活の多くの場面で年が始まる「新年度」は、卯月四月です。 この「年度」というのは、特定の目的のために規定された一年の区切りです。 学校などでの学年の切り替わりを「学校年度」、官公庁が予算を執行するために用いる期間を「会計年度」、と言います。 他にも、九月から八月までを区切る「いも年度」や、七月から六月までを区切りとした「麦年度」など、農作物の収穫に合わせた「年度」もあります。 江戸時代の寺子屋の頃は、随時入学出来、進学の時期も各々の進度に合わせていたようで、「学校年度」はありませんでした。 ただ、明治になると西欧にならい、大学や高等教育は九月入学になります。 しかし、国の経済力を高め、富国強兵を進めていく中、会計年度が四月から三月までとなり、軍隊の入隊開始も四月になります。 このようなことから、小学校や師範学校の入学時期も四月となり、大正時代には高校も大学も四月入学となります。 現在のように「新年度」が四月からになったのは、このような経緯の結果です。 しかし、人生の多くの人にとって、新しいスタートを切る「新年度」が、日本人が心待ちにしている桜の開花の頃になったのは、なんと素敵な偶然でしょう。 新年度の頃のほんの短い間に開花し、咲き誇り、あっという間に舞い散ってしまう桜は、人々の門出を祝う時だけのために、 残りの日々に準備をしてくれているのかもしれません。 卯月の和歌 「花見にと 群れつつ人の 来るのみぞ あたら桜の とがにはありける」 山家集 西行 西行は出家したのち、暫し京都大原の勝持寺に滞在したと言われています。 桜が美しすぎるものだから、一人静かに過ごしたいと思っているのに、沢山の花見客が押し寄せてきて、落ち着かない。 桜の詩人と呼ばれる西行が、この寺の桜をそんな思いを詠んだ和歌です。 西行のこの和歌は、後に世阿弥がこれを主題に「西行桜」という能を作曲したことでも知られています。 この勝持寺は、それらのエピソードから、花の寺と言われる桜の名所です。 卯月の色 「萌黄色(もえぎいろ)」 春に樹木の葉が萌え出る時の、鮮やかな黄緑色です。 「萌黄」は「萌木」とも書かれます。 「萌黄色」は「若草色」とも呼ばれ、万葉集では、「浅緑」と詠まれたりしています。 この「萌黄色」にさらに黄を帯びると「鶸萌黄(ひわもえぎ)」、逆に黒青味がかかると「木賊色(とくさいろ)」、になります。 「平家物語」では、十八歳の平敦盛は、萌黄縅(おどし)の鎧を着ており、二十歳の那須与一は、萌黄匂(におい)の鎧を着て、弓を打っています。 萌黄色は、平安時代は若さの象徴の色であり、若武者の色でもありました。 卯月の文様 「桜文様」 日本の花といえば桜ですが、実は古くはそうではありませんでした。 平安初期までは、花と言えば「梅」でしたが、国風文化が進み、紫宸殿(ししんでん)に「桜」が植えられた頃から、 桜は日本の「花」の代名詞になりました。 桜の花の盛りのころに吹く強い風や、その風で桜の花が散り乱れることを「花嵐」といいます。 又、桜の花が散って水面に浮き、筏のように連なって流れる様を「花筏(いかだ)」といいます。 これらの「花」は桜を指し、桜は咲いている時だけでなく、散る時も、散って流れてゆく様さえも、愛でられてきたことがわかります。 桜文様の風呂敷 満開の盛りをそろそろ超えてきた桜の枝が、春の風に花を散らしはじめています。 川面に落ちた桜の花びらは、今度は水面を花筏となって桜色に染めていくのでしょう。 柔らかい和の色で染められた日本の春を桜と流水で表した桜文様の風呂敷です。 拙ふろしきぶる風呂敷Mサイズ若草色 「草色(わかくさいろ)」は、早春に芽吹く冴えた黄緑色です。 古くは「萌黄色」と同じ色ともされましたが、「若草色」の方がやや黄味が強い鮮やかな黄緑です。 ふろしきぶる風呂敷Mサイズは、「若草色」と優しい黄色の「梔子(くちなし)色」を使い、若々しさを出しました。 <<次回のはなし 前回のはなし>>
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