秋の香り |
香りも秋を迎える準備をしてみませんか? 今回は、同じ香りの世界でも、秋にぴったりな『和』の香りを秋の香りにお勧めしたいと思います。 いままで、「和」の香りとしては、ひのきや、まき、ゆず、など、 原料が日本産のものから製造された精油(エッセンシャルオイル)をご紹介してきましたが、 今回は、日本の文化として受け継がれている「香道」の香りの楽しみをご紹介します。 「香」というと、なじみあるものには、お線香やスティックといわれるような、細い棒状のものに火をつけて香りを楽しむ方法がありますよね。 西洋のアロマと違うのは、原料そのものを細かく砕き、繋ぎの材料を使って棒状にしたものに、直接火をつけて、香りを楽しみます。 お線香といえば、白檀の香りが有名で、お仏壇へのお供えをイメージされることが多いかもしれませんが、 香料なども練り合わせて加工してさまざまな香りのお線香やスティックが雑貨店などでも、簡単に購入することができるようになりました。 とてもエキゾチックで、甘さを感じるものさえありますね。 合成の香料なども使われていることも多く、香りの強さや、しつこさがあるものもあります。 好みの香りを見つけてみてください。 そして、「香道」の「聞香」で使われるのが小さな小さな「香木」。 香炉の中の灰に埋められた炭の熱を利用して、「香木」を暖め香りを楽しみます。 香炉を手で多い、鼻に近づけ香るので香りとしては、たいへん弱いものですが、 繊細で、やわらかな、そして心の奥深くに浸透する香りを楽しむことができます。 白檀や沈香(伽羅)、桂皮や丁子などが使われますが、やはり、白檀の香りが、なじみやすいようです。 精油の白檀(サンダルウッド)とはまた違った香りの表情を見せてくれます。 ただ、日本の芸事でありながら、使われる香木の原料は、日本産のものではありません。 仏教の伝来とともに流れ着いた、この香りの原料たちは、インドや東南アジアからのものがほとんどですが、稀少なものばかりです。 古来の日本人が、この香りを楽しむ中で、心を清め、やすらぎ、 さまざまな思いもこめられてきた日本の「香り」の文化も大切にしていきたい、と思います。 「香」のお店、入りにくいかもしれませんが、お店の方がいろいろ親切にお教えくださるところがほとんどです。 私がお勧めするのは、麻布十番 「香雅堂」さんです。 http://www.kogado.co.jp/ お稽古や体験香席などもあります。 同じ香りの世界で日本と西洋の香りの世界が生活の中で、もっと身近に触れていけるものになれたらと思います。 |