◆紅茶の話。(1)
◆紅茶の話。(1)

11月1日は紅茶の日。
船での海外貿易が盛んだった18世紀頃、伊勢の国(現在の三重県)の船主・大黒屋光太夫ほか2名が海難にあいロシアに漂着。
ロシアで10年間の滞在を強いられました。帰国の許可を得るまでの辛い生活の中、ロシアの上流社会に普及しつつあったお茶会に 招かれる幸運に恵まれました。
1791年の11月に招待されたのは、女帝エカテリーナ2世のお茶会。
大黒屋光太夫が日本人として初めて紅茶を飲んだと言われるその日を、「紅茶の日」と定めたのです。

ところで、おいしく紅茶を淹れるためのゴールデンルール知ってますか?
(1)茶葉をしっかり計る
(2)お湯は汲みたて、沸かしたてを使う
(3)ポットやカップは温めておく
(4)しっかり蒸らす



(1)ティーメジャーやティースプーンで計ります。
大きめの茶葉は山盛りに、細かい茶葉は普通に1杯。
コーヒースプーンは小さめですので、紅茶を計るのには不向きです。

(2)茶葉のジャンピングには、汲みたての水に含まれる酸素が必要。
ジャンピングない茶葉は、開ききれず紅茶のエキスも充分に出ません。
ミネラルウォーターを使いたい時でも、半分は汲みたての水(水道水)を入れましょう。

(3)紅茶は温かくなくっちゃ!
ポットやカップが冷えているだけで10度は下がってしまうと言われます。
ポットで蒸らす間は、ティーコゼといわれるカバーが効果的。
スキー用のニット帽でもOK。
一方、ステンレスのキッチンカウンターに置いて蒸らすと、下から冷えます。
その場合ティーマットを。もちろん、布巾やコルクの鍋敷きでもOK。

(4)3分しっかり蒸らします。
茶葉の大きさや種類によって蒸らす時間が変わります。
茶葉の缶やパッケージに書いてある蒸らし時間は必ずチェック。
ティーパックの場合は通常1分。
できればポットに淹れて充分蒸らしたいところですが、1杯分はカップに直接淹れますよね。
その場合でも、ソーサー(皿)をふた替わりにして蒸らすと一層おいしいですよ。

イギリスにはたくさんのお茶の時間があります。
1日の最後にアフターディナーティー。
夕食後片付けも終え、その日1日のことを話しながらゆっくりお茶を飲む時間。
紅茶はカフェインがあるから眠れなくなる…と考えている方も多いと思いますが、そんなことはありません。
カフェインの量をカップ1杯で比較すると、コーヒー90~120gに比べ、紅茶は55gと半分程度。
まったくカフェインが無いわけではないので、体質的にカフェインに弱い方は眠れなくなることが あるかもしれませんが、コーヒーに比べると少ないのです。

寒い日などは、寝る前に体を温めると良く眠れます。
ですから紅茶に赤ワインを入れたシェルパティー、ジャムをウォッカで溶き紅茶に入れるロシアンティーなど、 お酒を入れた紅茶などはいいですね。
たっぷりのミルクで煎れたミルクティーも身体が温まり、ぐっすり眠れますよ。